育児本:『育児の原理 - あたたかい心を育てる』


毎日娘の顔を見に、そしてミルクをあげるために病院に通っています。
保育器に入っていて放線治療のためガーゼで顔を覆われている日は顔が見えませんが、最近保育器から出ていることが多く、バッチリ寝顔を見ることができます。この治療室は父母しか入れないため、私の両親(娘にとっての祖父母)は入室できず、父である旦那さんは香港にいないので、私しか娘と接することができません。そんなわけで、家族に見せるためにしっかりデジカメで動画や写真をおさめて共有しています。日に日に表情が変わる赤ちゃんをみるのは、本当に楽しいですね〜。最近判明したのは、ぱっちり二重っぽいということと、もう右腕にほくろが出来ていたということです。


さて、本日は書籍のご紹介です。

インターネットで育児に関するさまざまな情報を入手しやすくなったことが、香港で単身出産をする決意を固めたひとつの理由でもあります。ネットで検索をすればノウハウサイトやQ&Aなどで産褥期の体調や赤ちゃんのお世話方法に関する個々の問題を参照できます。ですが、育児における心構えを学ぶことには限界があります。

仕事においてHowto本と自己啓発本があるのと同じで、出産育児に関しても母性父性啓発の本があります。私が見つけて先週末に母に持ってきてもらったのが、この本です。



※書店では販売されていません。


赤い表紙が印象的なこの本は、新生児から思春期に至るまで、長年小児科医をされてきた内藤先生の育児哲学が詰め込まれています。お母さんだけではなく、お父さんも是非読んでみてください。子供は家庭の安定の中でこそ健やかに育つものなので、お父さんも積極的に育児を学んでお母さんと共同で育児をすべきですよ~。お父さんが育児を理解すればお母さんも安心でき、そのお母さんの安心が赤ちゃんに伝わるらしいです。

今、私は新生児あたりのパートを読んでいますが、主に母乳育児の大切さを説かれています。私も母乳のことを調べて、つくづく人間の体はよくできているなぁと思ったのが、出産を終えたばかりの母親の母乳は黄色っぽい母乳で、この中には赤ちゃんを病気から守る抗体が含まれているらしいです。だから、内藤先生は”一番最初に赤ちゃんの食道を通るものは母親の母乳であってほしい”と書かれています。なるほど、これはちゃんと理にかなったことなんですね。

たとえば、私のように出産しても赤ちゃんの体調により一緒に退院できず、母乳を直接与えられないとしても、自分の母乳を搾って病院で飲ませることに意味があるようです。

また、著書のなかで現代の忙しいお母さんを憂えています。昔はそれほど医療が発達していなくても、家族・親戚・近所・周りの社会が赤ちゃんを一緒に育てる環境があり、お母さんはゆったりした気持ちで子育てに励むことができました。現代は核家族化が進みともに一緒に育ててくれる人がおらず、仕事を持つお母さんが増えて、ストレスにさらされる新米お母さんが多い。よって、お母さんがストレスや不安を抱えているとそれが子育てにも影響するといいます。

これ、香港で単身赴任育児をする私そのままですね・・・。単身子育て+仕事に加えて、外国という言葉と文化の違う環境での育児。それを承知で香港で産む決意をしたわけですから、覚悟はできています。

私はとっても幸いなことに、こんな前代未聞の子育てを応援してくれる職場があり、「いつでも香港に来て手伝うよ。だからせっかく海外で仕事してるんだから思い切りやりなさい」といってくれる両親がおり、別住まいですが子供だけではなく私のことも気にかけてくれる旦那さんもいます。

東京で子育てをしたとしても、「受け入れ保育園がない」「旦那が子育てに非協力的」「公園デビューがこわい」「義理の両親との関係が・・・」などいろいろ悩みもあるようですから、結局どこで産んでも悩みがあるのは同じかなぁ、と思っています。(のんき過ぎかな)

話はずれましたが、この育児本は子育てに悩んだときや母親の心構えを考える上で、今後ずっとお世話になりたいと思える本でした。内藤先生の、お母さんにやさしく語りかけるような語り文体も読みやすく心を落ち着けてくれます。

今後、出産祝いに贈るのもいいなぁと思う育児本の紹介でした。


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